「5つのチェック項目」を確認してみたけど、どうにもよくわからないな。。。
きっと、そういう方も少なくないはず。
というわけで、この記事では、実際の成分表を使って、チェックの「例」をお伝えしていきたいと思います。
ただし、メーカー名などを公表するわけには参りません。
メーカー名を公表すれば、たとえ、それが「事実」の公表であったとしても、業務妨害罪とか、信用毀損罪、侮辱罪などで訴えられてしまいますからね。
あくまでも、「成分表の読み解き方の例」として、参考にしてくださいね。
メーカーの「3つのもくろみ」を認識すべし
成分表の記載内容は、各メーカーによって違います。
ここが統一されていれば、比較しやすいのにな、と思いますよね。
でも、メーカー側からすれば、比較されないように、統一しないんだと思います。
比較されちゃったら、「劣っているサプリ」が一目瞭然になって、売れなくなっちゃいますからね(苦笑
そんなメーカー側の「もくろみ」というのも考えながら、成分表を読み解く必要があります。
まずは、メーカー側には、「3つのもくろみ」があるという事を認識していきましょう。
- 義務だから書いていること
- 義務じゃないから書かないこと
- 義務じゃないけどかいてある事
この3つを読み解けば、だいたい、メーカーの姿勢や意図が見えてきます。
義務だから書いていること
「義務だから」というのは、言い換えると、「法律で定められているから」という事になります。
ほんとは、もっと法律でちゃんとしてくれればいいのに。と思うんですが、なぜか、「法律で定められた部分」って、どうでもいいような事というか、それだけじゃ、品質なんてさっぱりわからないじゃん!という部分です。
JAS法・食品衛生法に基づく表示
加工食品の容器、または、包装に「一括表示しなければならない」
(2).原材料名
(3).内容量
(4).賞味期限
(5).保存方法
(6).製造業者等の氏名または名称および住所
(7).アレルギー物質や遺伝子組換食品の有無
健康増進法に基づく表示
下記の5項目、順番通りに「表示しなければならない」
(2).タンパク質
(3).脂質
(4).炭水化物
(5).ナトリウム
「表示しなければならない」って事は、「書かないと違法」なわけですね。
ですが、書き方に統一性がないため、これがまたどうにもわかりにくい。
また、「表示しなくても良い成分」というものもあるため、「消費者」にとっては、すべてがわかる、というものではないです。
とはいえ、「法律で定められている事」について、「嘘」を書くという事は、基本的にはないと思います。
「嘘」にならない形で、伝えたい事は伝えたい。伝えたくない事は伝えたくない。
これが、メーカーの「姿勢」としてあらわれる部分です。
会社の概要をチェックして、あまりに新しい会社や、会社の名称、設立年月日などが不明なメーカーのサプリは、購入を避けるべきです。
義務じゃないから書かないこと
メーカーには、「売りポイント」として、大々的に書きたい事と、「良くない事」だから、小さく書きたい。いやいや、出来れば書きたくない、という事があります。
「義務じゃないから書かない」という事は、要は、「出来れば言いたくない」という事や、「隠したい」という事になります。
義務じゃないけど書いてある事
そして、メーカー側の「売りポイント」。
これは、義務じゃないけど、書いてあります。大々的に。
うちの商品は、他社の商品を比べて、こんなに良いんですよ~。という部分がわかるように、書くわけですね。
そして、これこそが、品質判断のポイントです。
「これを書いているのに、なぜ、ここを書かない?そっか!それこそが、隠したいポイントだ!」なぁんて事が見えてくる部分なんですね。
結局、どこを見ればいい?
日本では、サプリメントは食品に分類されるので、メーカーは、すべての栄養成分を表示する義務はありません。
法律で定義されている表示のみでは、サプリメントの品質を判断するのは難しい、という事は、きっと誰でも思うはず。
つまり、サプリメントの品質を判断するためには、「自主的にメーカーが表示している栄養成分」から読み解いていくことが重要です。
よくある成分表示の例
「簡素な成分表示」と、「オススメポイントを補足している成分表示」の「よくある成分表」の例を記載します。
パッと見た感じで、A社の成分表示のほうが、詳しく書いてある、と感じますよね。
何が大きく違うのかというと、「栄養表示」の部分です。
「健康増進法に基づく表示」の部分で、カロリーとか、タンパク質量とか、「ナトリウム」よりも下の部分。
これらは、書くかどうかは、各メーカーにまかされているので、書いてある、という事は、メーカー側が、「言いたいこと」であるわけですね。
逆に言うと、じゃぁ、書いていないメーカーはどういう事?というと。。。
栄養素の含有をお約束出来ないサプリメントなのかもしれませんね。怖い、怖い。
サプリメントは、中身の見えない製品です。
ほとんどの場合、メーカーのイメージ広告で販売されていますが、でも、成分表を見れば、ある程度、最低限の事が読み解く事が出来ます。
そこで、実際に存在するサプリメントの成分表を使って、成分表示からわかる事、想像出来る事、を一緒に考えてみてください。
成分表を読み解く:例1
名称:キトサン・ギムネマシルベスタ・ガルシニアカンボジアエキス加工食品
●ウェブサイト 有り
●製造国 不明
●ロット番号 有り
原材料のチェック!
これは、いわゆる「材料」であって、「栄養成分」ではありません。
原材料は確かにこれらを使っている。しかし、サプリメントそのものに、これらの材料による「栄養素」が含まれているかどうかは、わかりません。 あくまでも、わかる事は、「何を材料にして作ったか」という事だけです。
成分表示のチェック!
ナトリウム欄の下の部分。各メーカーが自由に記載出来る部分には、何も栄養素の記載がありません。
そして、1粒あたり250mlという記載がありますが、タンパク質からナトリウム欄までの栄養成分の量をすべて足しても、110.1mg。その差の部分。つまり、140mgが不明なものです。
・・・という事は?250mlのうち、140mgが添加物って事ですかね。
ところが、HPには、他にも成分が表示されていました。キチンキトサン75mg、ギムネマ末50mg、ガルシニアエキス末25mg、クロム、ビタミンC、コラーゲン(食物繊維130mg含有)。おや、今度は、すべてを足すと280mgです。
これでは、1粒の重量を超えてしまうではありませんか!
おかしな話ですね。
となると、このサプリメントの栄養表示は、正直、信じられない内容かも?という事に気づきますね。
成分表を読み解く:例2
名称:ビタミン類含有食品
●ウェブサイト 無し
●製造国 日本
●ロット番号 無し
原材料のチェック!
原材料名には、栄養素が記載されています。たとえば、ビタミンCやビタミンD、ビタミンEなど。
成分表示のチェック!
成分表示のほうにも、栄養素が記載されています。これでは、原材料欄と同じ事を二重に表示している事になりますね。
それなら、もし、天然の食材を材料にしているなら、原材料欄には、栄養素ではなくて、食品の名称を書けば、「天然のサプリメント」である証にもなるし、一石二鳥のはず。
にも関わらず書かない、という事は。。。そこが、「隠したい部分」なんでしょうね。
ちなみに、このサプリメントのパッケージには、「天然物を粉末にして使用しております」と記載されています。
なんの天然物なんでしょうね。一切わかりませんね。
さらに言うと、原材料欄の最初のほうに、合成甘味料や、添加物の表示がありますね。
こういう書き方をするという事は、栄養素の量よりも、合成甘味料や添加物の量のほうが多い、という事でもあります。
つまり、このサプリは、「天然」を売りポイントにしてはいるけれど、何が天然なのかが不明。むしろ添加物が多いサプリメントである。という事がわかりますね。
成分表を読み解く:例3
名称:ビタミン・ミネラル含有食品
●ウェブサイト 有り
●製造国 アメリカ
●ロット番号 有り
アメリカ産のサプリメントである事を売りポイントにしているサプリメントです。
しかし、日本とアメリカでは法律が違うからか、アメリカで売っている同じ商品名のサプリメントと、成分が違います。「アメリカ産だから高品質」といううたい文句とはかみ合わない部分です。
原材料のチェック!
このサプリメントも、例2のサプリメント同様、原材料名には、栄養素が記載されていますので、天然栄養素ではない可能性があります。
成分表示のチェック! そして、これも、例2のサプリメントと同じですね。栄養素そのものの量よりも、添加物の類いの含有量のほうが多いようです。
健康機能のチェック!
日本の栄養機能食品の規格に合わせており、「健康機能」の表示がされています。「亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。」と書いてありますが、ただし、このサプリに含まれている亜鉛が、体内で活性されるような高品質なものであるかどうか、という点についてはまた別の話です。
つまり、このサプリは、「アメリカ産」を売りポイントにしてはいるけれど、日本の法律、日本の規格にあわせたサプリであり、アメリカで売っているサプリと同じサプリメントであるわけではない。
合成栄養素で、添加物が多いサプリメントである。という事がわかります。
まとめ
成分表から読み取れるものは、100%確実なものではありません。
法律で定められている部分には、嘘を書かないだろう。という前提のもと、「だいたいわかる事」を「例」として記事にさせていただきました。
でも、あくまでも、「だいたい」なんです。
本当に知りたい事は、直接、メーカーに問い合わせをすべきですが、でも、問い合わせに答えてくれるのは、「電話応対」が仕事の方です。
実際に製品を開発したり、作っている方ではありません。
つまり、実際に問い合わせをしたところで、「正しい回答」をしてくれるメーカーというのは、まぁ、ないんですね。
●無添加のほうが良い事が知れ渡ってきた → 無添加サプリのほうが売れるぞ → でも無添加サプリは原価が高いぞ → よーし、原価を抑えて、無添加サプリに見えるようにすればいいんだ!
メーカー側のこうした意図は知っておくべきです。
そして、そのうえで、「だまされないぞ」という意気込みで、読み解くのが大事。
読み解くお手伝いをするのがこのサイト。であるといいなぁ。
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